「す、き」
……好きなんだ。
私は一言つぶやいて、背伸びをすると朔空くんに口づけをした。
あ……恥ずかしい。
勢いでしちゃった。
朔空くんを見ると顔を真っ赤にして固まっている。
「ひ、陽莉……」
「さ、朔空くんがしろって言ったんじゃんっ」
「それはそうだけど、不意打ちとかズルいっての」
恥ずかしそうに顔を手で覆う朔空くんを見ていると、私の胸はさらにドキドキし始める。
「も~~……か、帰るよっ!」
「おい、ひ、陽莉……っ」
朔空くんの手を引いて、私は公園を出た。
朔空くんと私の物語は今やっとスタートした。
これからどんな困難が待ち受けているのかな?
でも私はなにがあっても絶対朔空くんから離れない。
これからずっと朔空くんの隣にいたい。
……なんて、本人には絶対に秘密。