「今日だって、昨日アイツが俺のところに来て『明日の午後5時、駅前の公園にきてください。じゃないと僕、陽莉先輩になにするかわかりませんよ?』って言われたから焦って……」
「羽山くんが……?」
羽山くんは私が朔空くんと和解できるように、計画して……?
「アイツに脅されてここに来た時点で、俺は全く陽莉のこと諦めついてないんだなって自分で気付いた」
「羽山くんはやっぱり腹黒なんかじゃない、天使……キューピットだ」
羽山くん、本当にありがとう。
と、心の中で羽山くんにお礼を言っていると、朔空くんが私の顎をクイッと持ち上げた。
「ほら、他の男のこと考えてんじゃねぇよ」
「……っか、考えてなんかないです」
「アイツとは2人きりになるな、って言ったのに、今日含めて2回も破ったよな?」
「うっ……そ、それは……」
朔空くんってば、完全に俺様モードに戻ってる……!
「約束を守れないヤツにはお仕置きが必要だよな?」
「け、結構です!」
「拒否権なし」
それから私は朔空くんに息ができないぐらいのキスを何度もされたのでした。



