サラサラの茶髪、少し焼けた肌、笑ったときにできるえくぼ。
優しい梶原くんの全てがカッコよすぎる。
2年生になってこの間の席替えで隣の席になって初めて話したときに、彼の優しい笑顔に恋に落ちてしまったのだ。
「梶原くん……確かにカッコいいけど、見てるだけで十分」
羅菜の言う通り、梶原くんは見ているだけで幸せになる。
でも……やっぱりこの恋が叶ったらなぁなんて心のどこかで思ってるんだ。
「……告白はそんな雑誌に載ってるような告白じゃない方がいいよ絶対」
「うっ……」
「凝ったシチュエーションなんかで告白しても、引かれるだけ。この雑誌、『放課後に彼を屋上に呼び出し、急に抱き付いて告白する』って書いてるけど、こんなの漫画の中でしかありえないでしょ」
「ご……ごもっともです……」
やっぱり告白は普通にするのが1番なのか……。
「じゃ、そろそろチャイム鳴るから自分の席戻るね」
「うん、またね」
羅菜は自分の席へと戻っていった。