【完】“好き”って言葉だけじゃ足りねぇよ。






朔空くんは私が目の前に行くと、ゆっくり顔を上げた。



「朔空くん、さっきはあの……っ」



「ウソだから」



「え……?」



「だから、さっきの告白はウソだってこと」



朔空くんの冷たくてハッキリした口調に私の体は固まる。



「もう、俺に話しかけんな」



その言葉はひどく私の心に突き刺さった。



「じゃ」



朔空くんは立ち上がると、教室を出て行った。



どうしていいのかわからず、その場に立ち尽くす。



こぼれそうな涙をぐっとこらえた。



「陽莉……大丈夫……?」



朔空くんとの会話を見ていたのか、羅菜が声をかけてきた。



「う、うん!ほんと、朔空くんってなに考えてるのかよくわかんないよね~あはは……」



心配かけたくなくて、そう言って笑顔を見せた。