【完】“好き”って言葉だけじゃ足りねぇよ。





でも……朔空くんにキスされても、イヤ、じゃなかった。
どうして?



ドキドキが止まらない胸に手を当てて、自分に問いかけてみる。
でも、全く答えは浮かばない。



もう、意味わかんないよ。
私はどうしたらいいの?



「あ」



すると、階段の下から声が聞こえて顔をあげる。



「あ……」



そこには本を持った羽山くんがいた。



「陽莉先輩、こんなところでどうしたんですか?」



「あっ、いや……きゅ、休憩?かな」



あははと笑ってごまかすけど、明らかにこんなところで休憩ってバカだよね。



「は、羽山くんはどうしたの?」



「僕は図書室で本を借りてました!僕の好きな小説家の新刊が入荷したって聞いたので」



と、笑顔で私にその小説を見せる。



「てか、陽莉先輩、顔真っ赤ですよ?」



羽山くんは心配そうに私の顔を覗き込んでくる。