「つーか、なんで東本……“里依ちゃん”って……」
「練習試合のときに、羽山くんを待ってたらたまた昇降口で会って、少し話したんだ」
「なるほど」
「里依ちゃんって、ふわふわしててすごく可愛くて……ああいう女の子、憧れるなぁ」
里依ちゃんみたいな女の子になりたいなぁ。
見るからに女子力が高くてうらやましい。
あんな女の子になれたらきっと、人生バラ色なんだろうなぁ……。
「アイツ……昔からドジだし、ぬけてるとこあるし……放っておけないんだよな」
「ほう……守ってあげたくなる、ってやつですね」
「まぁ……そんな感じ?」
梶原くんは恥ずかしそうに下を向く。
ああ……梶原くんと里依ちゃん、見ててすごく可愛い!
2人がはやく結ばれるといいな。
「でも……アイツ、そんなんだから俺の気持ちに全く気付いてないんだよ」
「ふふっ、そうなんだ」
里依ちゃんも同じようなことを言ってたのを思い出して、思わず笑ってしまった。
「なんで笑ってんの」
「ううん、なんでもないよ」
2人の気持ちが交わる日が楽しみだな。



