【完】“好き”って言葉だけじゃ足りねぇよ。








「はぁ………」



変に緊張しちゃって、汗かいちゃった。



「東本って澤村と仲いいの?」



緊張から解放されて一息つく私に梶原くんが言った。



「えっ!?いやいやいや!!!昨日の放課後、コケそうになったのを澤村くんに助けてもらっただけで……!まともに話したの、今日が初めてだよ!」



「そうなんだ?つーか東本って珍しいよな、澤村に興味なさそうじゃん?」



「ま、まぁ……なんか澤村くんって別世界の人って感じだし……」



あんなに完璧すぎる人、近づきづらい。



「わかる。澤村って欠点なさそうだもんなぁ……羨ましい」



「えぇ!梶原くんはそのままでいいと思うよ!」



私は今の梶原くんが好きなんだもん。
もし梶原くんがあんなに完璧で女の子に人気だったら、こんな風にきっと話せてない。
ま、今の梶原くんも完璧に近いけどね!



「そう?さんきゅ」



梶原くんはえくぼを作ってにっこり笑った。



その笑顔に胸が熱くなる。