土曜日、羽山くんに告白されちゃったんだ……。
でも結局断れないまま、羽山くんは帰っちゃって……。



「陽莉先輩……ケガしてるじゃないですか!」



すると、私の膝の絆創膏に気が付いた羽山くんが心配そうに言った。



「あはは……実はさっきの体育でコケちゃって……」



「大丈夫ですか……?」



「これぐらいのケガなら大丈夫だよ!ただの擦り傷だしね」



「ならよかったです。ケガには気を付けてくださいね?」



羽山くんは安心したように笑顔で言った。



「うん、ありがとう」



そう言って笑顔を見せたけど、やっぱりなんだか気まずい。
羽山くんは前とは態度は全く変わらない。
でも、私と変な空気にならないようにあえて普通に話しかけてくれているのかもしれない。



「では、引き止めてしまってすいませんでした」



羽山くんはまたニコッと笑うと、教室へと戻っていった。




「羽山くん……普段と変わらないのね」



羅菜が羽山くんが見えなくなったあと、そう言った。