俺は恥ずかしさで目をすぐにそらす。
「あ、ご、ごめん!」
「いや、別に大丈夫、だけど……」
さっきまで陽莉をからかってたクセに急に返事がよそよそしくなる。
「てか、朔空くん顔真っ赤だよ?大丈夫……?」
陽莉が心配そうに俺の頬に手を添える。
今にも理性吹っ飛びそうなんだけど……!
人の気も知らないでコイツは……。
天然鈍感はこれだからムカつくんだよ。
俺の胸が今どんだけドキドキしてるか、陽莉は絶対知らねぇだろうな。
「朔空くん……?」
あぁ、もう無理。
もうどうなっても知らねぇからな。
俺の理性は呆気なく飛んで、俺は起き上がって陽莉の顎を持ち上げた。
「う、うぇ!?」
「お前のせいだからな」
そして陽莉の唇に自分の唇を近づけたときだった。
ガラガラ―――