「私もいちごオレ好き!」
もともといちごオレは好きだけど、今、大好きに変わった。
梶原くんの好きな飲み物だもん。
「そっか。ならよかった」
「ありがとう!」
「いやいや、礼を言うのは俺の方だしね」
はぁ~……朝から幸せだ。
こんなに幸せな朝は初めてかもしれない。
幸せに浸っていると、なんだか廊下が騒がしくなってきた。
「「「キャー!!!」」」
なに!?この女子の黄色い声……。
耳を塞ぎたくなるほど高い声で思わず廊下の方に視線を向ける。
すると、教室に澤村くんが入ってきた。
この人のせいか、あの黄色い声は……。
なるほど、と勝手に1人で納得する。