「じゃ、いってきまーす!!!」



「いってらっしゃい」



お母さんに見送られながら家を出ると、いつも通り朔空くんが家の前にいた。



「はよ」



「おはよ、朔空くん」



なんだかこうやって挨拶を交わすのにも慣れてきたな。
最初は違和感しかなかったのに。



「行くか」



「うん!」



朔空くんと肩を並べて通学路を歩く。



ブーブー



すると、制服のポケットに入れていたケータイが震えた。



あ、もしかして羽山くんかな?



なんて思いながらディスプレイを確認すると、羽山くんだった。