それからの休み時間、陽莉は俺を無視。
そして昼休みも森川と過ごしていた。



クソ~……陽莉のクセに俺を振り回しやがって。



もう、放課後しかねぇな。
意地でも一緒に帰ってやる。



「―――はい、じゃあまた明日も元気に学校に来ること!解散!」



帰りのHRが終わり、俺はため息をつきながら陽莉の席の方を見る。



すると、陽莉はもういなかった。



は!?
もういねぇじゃん!



「陽莉せんぱーい!」



すると、廊下から少し高い男の声が聞こえた。
それはあの1年の男の声だった。
陽莉はニコニコしてソイツと話していた。



俺はなんだかムカついて、2人のところへ駆け寄った。



「じゃあ先輩、行きましょうか!」



「うん!……きゃっ」



1年と一緒にどこかへ行こうとする陽莉の華奢な腕を掴んだ。