キーンコーン―――



「おーい、東本ー」



「はーい!」



3時間目が終わって、私は梶原くんに呼ばれた。



「羽山が呼んでる」



「え!?」



廊下へ出ると、そこには羽山くんがいた。



「早速来ちゃいました!1時間目体育で時間なくて……結局この時間になっちゃったんですけど」



「いいよ全然!来てくれただけで嬉しいよ」



「それならよかったです」



あぁ、可愛いな。
弟にしたいぐらいだよ。



「あ、そういえば……先輩のこと、なんて呼べばいいですか?」


「あーえっと私の名前は……」


「東本陽莉先輩ですよね!生徒手帳見たときに覚えちゃいました」



えへへ、と笑う羽山くんもまた可愛い。