ここで家族の紹介を。

朝まで飲み、水商売で稼いでいる母。
温和で優しい母の彼氏。
愚痴を言いながらもなんだかんだで相談には乗ってくれるお兄ちゃん。

と、文字にすると母だけ冷たそうなイメージがあるが、そうではない。母はわたしたち兄妹を養うため。最初は偏見のおかげで母が嫌いになった。けれど今、そんな事実を知り…なんだかんだで尊敬してるし、普通に好きだ。


…けれど問題はわたし。
可愛くもなければ頭も良くない。コンプレックスしかなく、性格は普通…部活も入っていないし。

お母さんにごめんね、と言わなければならなければいけないぐらいだと思っている。変われるなら変わりたい。変われるものなら。

とにかく家の赤っ恥こと此見はな、学校では明るく清く正直にをモットーに生きたいのである。

できることなら学校でもスカートなんて履かずに髪の毛もぼさぼさでリップすら塗りたくない。いや、そんなことは心の隅に置いておこう。

世界はそんな遠慮でちびちびと創り上げられているはず、ならばわたしはそれに忠実に生きようと涙を飲んで過ごしている。