『それに、へらへらするのは
 私の得意技です

 習得したら楽しいよ?』


そういって、笑ってみせる
これはほんとに得意技かもしれない

はじめは自分を守るための笑顔

けどそれは広がって

人を想ってでる笑顔になった


この技をくれたのは夏樹

そして私はそれを広げたいんだ

わたしはそれに救われたから

統牙が私を好きなってくれたから


「はぁ、ほんと変な人だね
 なんか力がぬける

 いくら攻撃してもかわされてるかんじ」


かわしてるつもりは、ないんだけど

むしろ受けて立ってるつもりです


「しょーがないなぁ
 かばってくれたことにめんじて
 あきらめてあげるっ

 それに優梨ちゃんにしか興味ない統牙な んてかっこよくないし」


〖麻矢…〗


麻矢ちゃん…

あきらめるんだ
結局私はどうしてほしかったのかなぁ

あきらめるならあきらめるで
それでいいのかなぁなんて
想ってしまう


でも、他に方法なんてない

これでいいんだよね?


「じゃあ、付き合ってらんないし帰るね」


〖体はまじで気をつけろよ〗


「最後まで心配しすぎ
 もう、心配いらないよ」


そういってニカッと笑って

麻矢ちゃんは帰って行った