“凜那の行きたいところでええよ”
行きたいところ、かぁ。
「生徒会ってさぁ、みんな下の名前で呼ぶの?」
「うん、そうだよー。」
「特別に呼んでるとかじゃないんだ?」
「違うよ、隼哉先パイ、千紘先パイ、昴先パイ、海翔ってちゃんと全員下の名前で呼んでるよ?」
「なーんだぁ、新城先パイのことだけ特別に呼んでるんだと思ってたのにー。」
「どんだけ透子は私を昴先パイに恋してる風にしたいのかな?」
「だっておもしろくないじゃーん?」
「おもしろがるんじゃないよあんた。」
ったくもう、透子はもう。
あ、既読無視しちゃってるんだった。
“楽器屋さん行きませんか?”
“ええな、行こ。”
