「千紘先パイ、お久しぶりです。」
「受験勉強、忙しいんだけどね、お仕事はしなきゃだから。」
「お疲れ様です。
紅茶、どうぞ。」
千紘先パイはコーヒーが苦手で氷が嫌いだから冷蔵庫にあらかじめ入れておいた紅茶をカップに注ぎ、出す。
「ありがと、ホント凜那って気が効くよね。
昴でもいまだにコーヒー出してくるくらいなのに。」
「何回もお出ししてますからね、当たり前です。」
私はそう言ってのけるといつものソファーの前にあるテーブルにとりあえずお弁当を置き、コーヒーの準備をする。
昴先パイは甘くてミルクたっぷりのミルクコーヒーを好む。
ちなみに私は甘いものが苦手なので基本ブラック。
「昴先パイ、どうぞ。」
「ありがと。
…にしてもよく好み覚えてるな。」
