廊下を歩いているとどうしても見えてしまう悲惨な教室の中。
その中には罵倒を浴びせているもの、浴びせられ震えているもの、傍観してるもの。
みんなはホントに犯人がわからないのかねぇ。
「お、いたいた。」
昴先パイがトコトコと途中まで歩いてきていて、私たちの目の前で方向転換をした。
今通っているところは部活棟。
そろそろいいかなぁ…。
「それにしても1回生を試すためにこんなことをするとは思いませんでしたよ。」
先パイたちの顔を見ると面白い以外の何物でもない。
「なに呆然としてるんですか。
普通気付きますよ。」
「今まで誰にも気付かれたことはないのに、なんで気付いちゃうかな。」
「もっとじょうずにやってください。」
