毎日ママに暴力を振るわれて、罵声も浴びせられた。
でも私は出で行けなかった。
出て行ったらもっと酷いことをされるとわかっていたから。
4歳になる少し前、愛那は静かに息を引き取った。
ママは私が憎くて憎くてたまらなくて私のことを連れ回して歩けなくなるまで歩かされた。
『あんたが悪いのよ、愛那の元気を奪ったんだから。』
私は置いて行かれた。
暗闇の中たった1人で残された。
寒くて寒くてたまらなかった。
寂しくて寂しくてたまらなかった…っ。
『早く立ちなさいよ、帰るわよ。』
ママが迎えに来てくれた時は嬉しくてたまらなかった。
結局城野財閥の養子になったんだけどね。
