もちろん

「えー?」
残念そうな声が聞こえた。

すると突然

「ってか春田、顔赤い。
熱ある?ちょっといい?」

と言って、私のおでこを冬野の大きな手が包み込んだ。

「ひゃぁー…」

もう頭の中はショートしそうで、小さな悲鳴を上げたけれど、私の顔を見てニコっとするだけだった。

「うーん、熱ないね。

辛かったら言ってね!
いつでも助けるから。」

そう言ってくれた。

冬野は、誰にでも優しいんだなと思った。
少しの間、優しさをしみじみと感じていると……

「春田ってさ、男からすると守ってやりたくなるタイプだよな。」

と言われた。

たとえ、守ってやりたくなるタイプだとしても、守ってもらったことは一度もない。みんな、私なんかよりもななをみていたから。

「そうなんだ…ふふっ

でも、守ってもらったことは一度もないよ。

私は所詮、邪魔ものだからね……」


つい、深くまで話してしまった。

思った通り、冬野はえっ?という顔をしていた。