『はいっ、ちーず!』

パシャっ


ピースして、笑った。

撮影が終わり、落書きスペースに向かう。


「よし、落書きするぞ!」

新は、張りきっていた。


ただ、私は落書きをするのが恥ずかしかった。

1枚だけ、キスプリがあるから。

普通にピースしていたら、突然キスされた。

不意打ちの新でも、かっこよかった。


「プリクラでも可愛いけど、やっぱり生の笑顔の方が可愛いなー」

ちょくちょく、女の子が喜ぶような言葉を言ってくれる。

多分、女の子に慣れているのだろう。

それとも、ただ単に私が男の人に慣れていないからなのか。


ぼーっと考えていたら、頭をつつかれて

「はやく!時間なくなっちゃうよー!」


注意されて、少しだけシュンとしてしまった。


でも、やっぱり怒った顔もかっこいい。