朝、教室へ入ると1人…席で本を読む。


そして、しばらくすると新が入ってくる。


「おはよう、うめ」

さわやかな笑顔を私に向ける、新。


その顔をほかの人達にも見られている、ということに少し嫉妬した。

「うん!おはよう」


「あのね?新君。」

「ん?なに?」

自分の席へと向かいながら、私に返事をした。

「ちょっと、ギュッてしてほしいの。」

付き合い始めた日から、私に触れることが少なくなって……もっと、抱きしめて欲しいし、手繋ぎたい。

だから、1日1回のお願いを使ってみた。

「抱きしめるだけでいいの?」

え……

「うん。」

どう言う意味?だけって……?

「わかった…ふっ。

可愛い、うめ。顔真っ赤」

えっ?!真っ赤……


わたわたしていると、突然…新の腕の中にうもれた。