体育祭の季節がやってきた。


木々の葉は、少しずつ赤色に染まりはじめている。

私は、前期に図書委員をしていた。

もちろん、後期もやろうと思っていたけれど、何故か新に止められ、仕方なく植物係になった。

もともと、私がいつも水をあげていたし、そこまで苦でもなかったから。

今まで、放課後はみんなが帰るまで待って、新を少し見てから一人で帰っていたけれど、付き合い始めてから、私の生活は一変し……

『帰るときは、必ず俺と帰る!

それと、1日に1回以上は必ず、俺を頼ること。

わかった?いい?』

しつこく言われた。

でも、嬉しかった。

なんか……

すごく嬉しかった。


目覚めてから、ボーッとする。

そして、新の顔を浮かべるとニヤニヤしてしまい、その顔を自分でパチンッと叩いて気合を入れる。