ゆっくりと、唇が離れる。

その瞬間、二人して赤面した。

そして、一緒に笑いあった。


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うめside

ずっと想ってた人と結ばれるのは、こんなにも嬉しいことなのか。

今まで彼氏はいたけれど、みんな告白されたから好きでもないのに付き合っているようなものだった。

今日、本当に嬉しくて、このまま死んでもいいような気がした。

ただ、少し疑問だったのは、なんで手紙で告白したのかっていうこと。

なにか、あるのかな……


一度気になりだすと、そのことだけに集中してしまうから、困ったものだ。


「春田…うめ、って……呼んでも、いい?」

そんな考え事か一気に吹き飛んだ。

うめ……男の人に名前で呼ばれるのは、初めてだ。

しかも、大好きな男の人に。

「もちろん、いいよ!」

そう答えると、冬野は悪い顔をして

「じゃあ、うめは…俺のこと、新って呼んで?」

男の人を名前で呼んだことがないのに、急にハードルが高くなった。