諦めたって……
「どういうこと…?」
好きなんじゃないの?
「あぁ、あの手紙を渡す前に一回告白しててさ、振られたんだよ。
だから、もう一切興味ないし、好きになることは絶対ない。
うん、そういうこと!」
最後に笑顔で、こっちを向いた。
そんな…笑顔で言われても、困る。
じゃあ……
「誰に、告白するの…?」
誰だろう。
冬野が答えるまでの間が、ものすごく嫌だった。
「……春田 ボソッ」
ん??
ボソボソっと言うから、誰だか全然分からなかった。
は、から始まる名前…とはわかったけれど。
「え?だれ?聞こえなかったよ。」
すると、冬野は顔を赤くして
「いいの、いいの!!もう言ったし。
ははっ!」
笑い事じゃないんだけどな……って思った。

