「びっくりしたし心配はしたけど……。でも、今連絡もらえてるわけだから何もかもが帳消しだよ」
『連絡、遅くなって本当にごめんね』
 なんか、電話がかかってきてからずっとごめんって言われてる気がした。少しおかしくなって笑う。と、
『え……何?』
 こちらの様子をうかがう言葉をかけられる。
「御園生、さっきから謝ってばかり。……御園生、中学のときも貧血とかでよく倒れてたでしょ? だから全く免疫がないわけじゃないよ。ま、びっくりはするんだけど……。それに、連絡できなかったのだって理由あってのことだし、別に謝られるほどひどいことされたわけじゃない。だから、もうごめんはなしね?」
 責めてないよ、と伝えたくて口にした言葉。
「この分だと隼人先輩にも連絡してなさそうだよね?」
『あ、うん。鎌田くんには連絡する理由があったんだけど、滝口先輩にはなんて連絡したらいいのかわからなくて……』
「御園生らしいね。隼人先輩には少し話してある。御園生があまり男が得意じゃないって」
『ありがとう』