「でも、彼氏が無理でも友達ならどう? 俺ね、人と真っ直ぐ向き合おうとする人は男女問わず好きなんだ。だから、これ。もらってね」
いつの間に用意していたのか、隼人先輩はメモを御園生に握らせた。
「俺の名前は滝口隼人。メモに書いておいたから、忘れたらメモ見て思い出して?」
にこりと笑うと、御園生は「はい……」と勢いに押されてメモを受け取っていた。
俺ができないことをこの人はいとも簡単にやってしまう。どうしたらそんなスマートに自分のアドレスとか渡せるんだろう……。
自分の不甲斐なさなど今に始まったことじゃない。けれど、これは正直痛い……。痛すぎる……。
「青木、助かった。巡回戻って。翠は巡回に出なくていいから会計作業に戻れ」
突如割り込んだ低い声に視線を上げる。と、御園生の前には藤宮くんが立っていた。
御園生はその言葉を鵜呑みにして立ち去ろうとする。
「御園生ちょっと待ってっ」
俺は御園生に声をかけたつもりなのに、どうしたことか、俺の前には藤宮くんが立ちはだかる。
いつの間に用意していたのか、隼人先輩はメモを御園生に握らせた。
「俺の名前は滝口隼人。メモに書いておいたから、忘れたらメモ見て思い出して?」
にこりと笑うと、御園生は「はい……」と勢いに押されてメモを受け取っていた。
俺ができないことをこの人はいとも簡単にやってしまう。どうしたらそんなスマートに自分のアドレスとか渡せるんだろう……。
自分の不甲斐なさなど今に始まったことじゃない。けれど、これは正直痛い……。痛すぎる……。
「青木、助かった。巡回戻って。翠は巡回に出なくていいから会計作業に戻れ」
突如割り込んだ低い声に視線を上げる。と、御園生の前には藤宮くんが立っていた。
御園生はその言葉を鵜呑みにして立ち去ろうとする。
「御園生ちょっと待ってっ」
俺は御園生に声をかけたつもりなのに、どうしたことか、俺の前には藤宮くんが立ちはだかる。



