光のもとでⅡ

 生徒会で使われない日、図書室は空調がきいているだけの空間になる。
 今日は一度も外の空気を入れられてないのだろう。少し乾燥した空気がそこにはあった。
 ドアが閉まると密室。決して機密性が高いわけではないのに、時間が経ったら酸素がなくなって窒息しそうな感じ。
 それは少しイラついている俺が作り出しているのか、思いつめたような翠が作り出しているのか、はたまた双方の作用相まってなのか――。
 いつもの席にかばんを置き、
「言っていいのかわからないって何?」
「だって……」
「だって何」
 翠はかばんを両手で持ち、自分の足元に視線を落としていた。
「前に言わなかったか? 何かあってもなくてもいつでも連絡してきてかまわない。紅葉祭の帰り、そう言ったはずだけど」
 翠が顔を上げて目を見開いた。……思い切り忘れてたって顔。