どこの組も初回申請が終わると同時に組のスケジュールをつくり始める。
 初めて集まった日は、夜七時までかけてスケジュールを組んだ。その後、私は週三回は放課後学校に残り、週三回はマンションへ帰って会計の作業をする、という日々を過ごすことになった。
 そんな中、自分が副団長の仕事をきちんと担えているのかに疑問を抱く。
 スケジュールを組む際の話し合いでは、それ相応の意見も言えた。けれども、応援曲をもとに展開させる陣形と、曲に合わせる振り付けを考える作業において、私は何ひとつ意見を出せていない。
 何度となく、ほかの人に代わったほうがいいのではないか、と風間先輩に申し出たものの、それが承諾されることはなかった。
 結果、風間先輩と飛翔くんが考えた振り付けを覚え、それをクラスに持ち帰って男子たちに伝えることが私の仕事となったわけだけど、それだって満足にはできていない。
 応援団は全員男子なのだ。
 ただでさえ人前で何かをするのは苦手なのに、男子に囲まれて振り付けを教えるのは苦痛でしかなかった。
 そんな私を支えてくれたのは海斗くんと空太くん。
 私は海斗くんと空太くんに振り付けを教え、あとの男子には海斗くんたちが教えてくれる、という二段構えを作ってもらった。