私たち二年A組は赤組。飛鳥ちゃんのクラスは桃組。ツカサや朝陽先輩たちのクラスは黒組。そして一年生徒会メンバーは、飛翔くんが私たちと同じ赤組で、飛竜くんが青組。一年書記の小暮紫苑(こぐれしおん)ちゃんが白組になった。
 二年以降は生徒会メンバーがA組に固まってしまうこともあり、クラスに大きな弊害が出そうに見えるけれど、実のところはそうでもない。三学年合同の組分けということもあり、クラス単位の紅葉祭よりは影響が少ないのだ。

 会計ミーティングが終わった翌々日の昼休み、一年から三年までの赤組が一堂に会した。
「応援団長になった風間亮太(かざまりょうた)です、よろしく!」
 どうやら、軽音部の風間先輩と同じ組らしい。赤いツンツンとした髪の毛は今も健在で、組の色ともあいまって非常に応援団長らしい風体だ。
「これから副団長ふたりを選出しようと思う。三年から団長出したから、二年と一年から副団長出したいっていうのが三年の意見なんだけど、反対意見ある?」
 風間先輩があたりを見回しても人の手が挙がることはなかった。
「じゃ、自薦他薦問わないから名前挙げて。まずは立候補。次に推薦を受け付ける」
 立候補者は一年に三人いたことに対し、二年はひとりも手を挙げなかった。
 おかしいな……。こういうの、この学校の人たちなら率先して手を挙げるはずなのに……。