「どうかな……。きっと、大人に近づくたびに何かしらできるようになっていくのだと思うけど、そのときの自分は思ったほど大人ではないのかも」
「あ、それ……なんとなくわかる。小学生から見た高校生って大人だけど、今の自分が大人かって訊かれるとガキだもん」
「それそれ」
 私と佐野くんは転がったままクスクスと笑った。