ハナを抱っこしようとしたそのとき、
「飾り付けの間だけハナをお願いしても?」
「え?」
「飾り付けさえ終われば、ハナは私が引き受けます。真白さんは浴衣を着られてはいかがですか?」
「……でも」
「大丈夫です。疲れたら司に変わってもらいますから」
 涼さんににこりと笑われ、私は飾りつけが終わると浴衣を着に寝室へ向かった。