「今回プレゼントした洋服はそれ相応の値段だったけど、もっと安いやつ。プチプラファッション的なさ!」
 唯兄は私の部屋を出ていくと、数冊の雑誌を持って戻ってきた。
 唯兄が手にしていた雑誌はファッション雑誌。しかも女性もの……。
「……どうして唯兄が女性雑誌を読んでいるの?」
「ん? リィの誕プレ買うのに市場リサーチしてたから?」
 雑誌にはたくさんの付箋が挟まっていて、私たちはお茶を飲みながら、唯兄のファッション談議を聞いて過ごした。