光のもとでⅡ

 雅さんは、その頃の精神状態をまるで第三者の目で見るかのように話し続けた。
 私の何を見てコンプレックスを強く意識してしまったのか、何もかも。心の中をすべてさらけだすような言葉たち。
「あのっ――」
 雅さんの膝に置かれていた手に自分の手を重ねる。と、その手はひどく冷たかった。
 私の手よりも冷たい……。
「大丈夫、ですか……?」
「本当に、絵に描いたようないい子なのね」
 雅さんはクスクスと笑う。
「いい子」と言われても困ってしまう。私は人にそう思われるほど「いい子」ではないと思うから。
 何も言えずに口を噤んでいると、
「今の、嫌みじゃないわよ? あなたがほかの誰にどう思われているかは知らないわ。ただ、私がいい子だな、と思っただけ」
 雅さんはもう一度クスリと笑い、一呼吸置いてから話を続けた。