ツカサが違う話を持ち出したというのは、さっきのお話はもう終わったものとしていいのかな。あの答えで納得してもらえたのかな。
 それとも、ただ話題を変えたかっただけなのだろうか――ううん、ツカサなら、一度話し始めたことを途中でやめるようなことはしない。
「翠、返事」
「……うん、行く。あのね、先日朗元さんから振袖一式が届いたの」
「それを着て出席したら、面倒な人間たちの目にも留まることになるけど?」
「……ツカサ、何度でも言うよ。私、ツカサたちに関わったことを後悔するつもりはないの。だから、大丈夫。何かあれば警護についている人たちが守ってくれるのでしょう?」
 ツカサは少し沈黙してから、
「その日、翠のエスコートを俺にさせてほしい」