6月になった。

じめじめとした空気が私の肌を撫でる。
もうこんな季節なんだ……。

なんだか懐かしい夢をみている。



「おかあさーん?どこー?」

母のかわりに父が近づいてきて言った。

「いいかい、夏菜。辛いかもしれないけど
お母さんの分もしっかり生きような…。」

…と。


私には意味がわからなかった。

「おかあさんはぁー!?どこぉ!?」