まさか、バスケットボールがこんなとこにあるなんて思ってないからびっくりした。

「あー!奏音!だいじょぶだからぁー。てか、バレー部気を付けてよねぇー?笑」

けどね、ほんとはそれどころじゃない。

たぶんさっきボールでコケたとき膝捻った。ブチブチッって音がしたから。

「唯華?だいじょぶ?ちょっと休みな?盛大にこけたから。」

「ありがと。楓夏。」

それでコートから出るために立とうとしたの。

ーいったっぁい!

あたしの声が体育館に響いた。

え?立てない!ちょっとまって?

でも、その時あたしの膝はもう普段の形とは違ってた。

平ら?なんで?

それを見て顧問がさすがに、走ってきた。

あたしの膝を見て真っ青なかおして、男子に担架をとりに行かせた。

ねえ?なにがあったの?

そう思っても痛みで話すことは出来なかった。