奇跡という名のお姫様

「なにしてんだよっ!!
お前、まだ17歳だろっ!!
死ぬなんて100年早いわっ!!」

私を死から遠ざけたこの人は
眉間に皺を寄せて
真剣な眼差しで私を怒った。

初めてだった、人に怒られるのは。
いつもみんなに『お姫様』って言われて
ちやほやされてたから…
怒られるなんてあり得なかった。

「………」
「………」

何分経ったのだろうか。
あれから2人共、一言も発していない。
先に沈黙を破ったのは
私ではなく、目の前にいる彼。

「ごめん、怒鳴って。
悩みがあるなら相談にのるから。
死のうなんて思わないで。」

私が何も返せずにいると

「休み時間、俺ここに来るから。
だから、相談しに来いよ。」

鼻を掻きながら、
照れくさそうに彼が言った。

私の目には涙が溜まっていた。
無理に作った笑顔を向けると
彼は心配そうな顔をしたけど、
私は教室へと向かった。