やさしい手のひら・後編

「俺から離れるなって言ったよな?」

怒っているかのような目で私を見た

うん、と私は頷き新くんに手を繋がれたまま立ちすくんでいた

「健太もちゃんとお前と一緒で前に進んでる」

私はハッとして新くんを見ると、さっきとは違いとても穏やかな顔で私に微笑んだ

でも…無理をしている笑顔…

私がそうさせているんだ…

「俺、お前を試そうと思ったのかもしれない。健太を見てどんな反応するんだろって…」

新くん…

「お前が辛くなるの知っててここに連れて来た」

「・・・」

何も言い返せなかった

なんて言っていいのかわからず、私は新くんが言う言葉を黙って聞いていた

「帰りたい」

私は今の気持ちを声にしていた

「そうだな。終わったらすく帰ろう」

そう言って強く私の手を握る

その強さから私への思いが通じる

離さない・・・そう言っている気がした

私以上にここへ来たくなかったはず・・・

私の気持ちを確かめたかったためにここへ一緒に来た

そんな思いをさせてしまっている私はどれだけ新くんを傷つければいいのだろうか

自分のしていることに罪悪感を感じていた