やさしい手のひら・後編

「Blacksの3周年パーティーに出席して頂きまして、ありがとうございます」

「あれ、社長」

「えっ?司会の人じゃないの?」

「はあ?どう見たって違うだろ」

あんな人だったかな…

「今日の主役達です」

会場が騒めく中、左から健太達が現れた

ズキッ

私の心臓が暴れだす

私と新くんは後ろの方にいるけど、どこに健太がいるのか私はわかった

学くんの隣に…健太がいる

ギュッ

新くんが私の手を握ってきた

ゆっくり私が新くんを見ると

「俺から離れるなよ」

真っ直ぐ前を見たままそう言った

「うん」

そして新くんはずっとステージを見ていた

私は健太を見てていいのか戸惑ってしまう

今になって来たことを後悔する

早く終わったら帰りたい

健太に私が来ていることを知られる前にここを出たい

「本日はお忙しい中来て頂きありがとうこざいます」

リーダーの学くんが挨拶を始めた

でも今の私は学くんの話を聞く余裕などなかった