やさしい手のひら・後編

外人の神父さんがいて私がさっき聞いた言葉を言い出した

健太は迷わず

「誓います」

そう言って私の顔を見た

そして私がさっき途中まで言い掛けた言葉を今ここで

「誓います」

私もそう言った

そしてすぐ健太が

「亜美」

「は、はい」

「やっと俺は亜美を迎えに行くことが出来た」

「う・・・ん」

「佐原と別れることができたのがさっきで・・・」

「離婚・・・したの?」

「離婚はしていない」

「え?」

「俺と佐原は最初から結婚なんてしていなかった」

どういうこと・・・なの?

「俺は、婚姻届を提出していないのに提出したことにしていた」

婚姻届を出していなかったってことは・・・

「俺は籍を入れていなかった。佐原に男がいる証拠を集め、やっと別れられる証拠を掴んだ。そしてそれを叩きつけたら、あっさりと別れてくれたよ」

「・・・」

結婚してなかったん・・・だ

嬉しさのあまり張り詰めていた糸が切れたかのように私はポロポロと涙を流していた