やさしい手のひら・後編

「当たり前でしょ」

「健太くんのこともういいのかなって…」

「何言ってるの。健太結婚したんだよ」

「結婚したけど好きでいることは自由じゃない?」

今更好きだなんて…

「私は新くんを大事に思ってるし、新くんと幸せになりたいって思ってるよ。だから健太のことは、今となったら思い出」

「未練…ないんだ?」

「うん、ない」

未練なんてない。別れて2年も立てば健太の顔さえ薄れている

「亜美と健太くんは絶対結婚すると思ったのになぁ」

「運命の人じゃなかったってことだよ」

私の赤い糸は新くんに繋がっていた

私はそう思っている

いっぱい遠回りをしたけど、ちゃんと赤い糸は巡り巡って新くんに辿り着いた

神様は私と新くんを巡り合わせてくれた

「亜美、幸せになってね」

由里はそう言って微笑んだ