やさしい手のひら・後編

「どこ行ってた?」

「…」

「病院だろ?」

「えっ」

「やっぱりな・・・」

そう言う新くんの顔が悲しそうで私は切なくなってしまった

ゆっくり新くんの方へ目線を移すと

「病状はどうなんだ?」

「凌の足は…」

そこまで言って言葉が詰まってしまった

言った方がいいのか、言わない方がいいのか…

「右足はもう…動かないって…」

私は隠さず本当のことを言った

でも言ってから胸が苦しくなり、涙腺が緩み新くんの顔がぼやけてくる

「足が…足がもう動かないんだよ…。今まで歩いていたのにもう歩けないんだよ。左足だってどうなるかまだわからない…。凌が…かわいそう…」

新くんが今以上に私を強く抱き締める

私はその腕にすがって泣いていた

「お前の気持ちわかるよ」

新くんは私に優しく言って頭を撫でてくれた

新くんの胸も手も温かくて、私を包み込んでくれている