やさしい手のひら・後編

家に着き、ソファに座りため息を付く

そしてバックから携帯を出し、画面を開くと新くんからたくさんの着信が入っていた

バイブにしていたためまったく気付かなかった

いつもならすぐ掛け直すのに今の私はそれを出来ないでいる

今までと変わらずでいいのに・・・

それなのに何かが私の中で変わっていこうとしている

それがなんなのか私は・・・わかっている

凌のことを見捨てられない自分がいるということ

ピンポーン

インターホンがなり、私は玄関まで行くと

「俺」

インターホンの画面には新くんが立っていた

「今、開けるね」

鍵を開けると

「なんで携帯に出ないんだよ!」

私の腕を掴み、そのまま私は新くんの胸に押し付けられていた

「心配したんだぞ」

新くんは息が荒く、心臓のドキドキが私にも伝わる

きっと走って来たんだ

そんな新くんにキュンとしてしまう

やっぱり私は新くんと離れたくない

そう思うのに揺れ動く自分の気持ちに腹が立つ

いつになっても成長できない優柔不断の自分

この優柔不断のせいで人を傷つけ、自分も傷ついたはずなのに・・・