やさしい手のひら・後編

新くんに手を引かれ、病室の前まで来た

ドアの向こうには凌がいる

軽症で笑っている凌がいることを望んだ

夢であってほしい

嘘であってほしい

新くんは

「行くぞ」

そう言って静かにドアを開けた

見たくない・・・

凌を見たくない・・・

危篤の凌なんて見たくない・・・

でも新くんはもうドアを開けている

白いカーテンが目に入り、ベットから足元だけ見えた

凌じゃないことをただ願っていた