この強引な王様は、この先どれだけ私をひやひやさせるのだろうか。
私がどれだけ照れたり恥ずかしがっても、全て「かわいいかわいい」で済ませてしまいそうだ。
好きになってしまった私が諦めるよりほかないとわかっているけれど、ちょっと悔しい。
「あの、そろそろ、お二人の笑顔をカメラに向けてくださいね。ご親戚の皆様は、さっきからお待ちですよ」
カメラマンさんが、笑いをかみしめながら、そう教えてくれた。
後ろを振り返り見回すと、私と紬さんの様子を生ぬるい笑顔で見守る親戚ご一同様。
さっきまでのざわめきなんて嘘のように整然と並び、撮影を待っている。
その視線は皆私達に向けられていて、私たちの交わしていた会話は全て筒抜けだったと想像できる。
「うそっ……は、恥ずかしい」
慌てて姿勢を正し、崩れ気味の白無垢を整える。

