言葉に滲んでいる焦りは相当大きなものに感じられるし、嘘によって私を失うことに怯えているような。
そんなのなんとも思っていないし、私を大切に思っている周囲の人たちからの愛情は理解できる。
とはいえ、これまでの嘘を気に病んでいる紬さんの気持ちもわからなくもないから。
「私のことを愛してるって毎日言ってくれたら、万事オッケーだけど……」
あっさりと呟いた私の言葉に、紬さんの体が一瞬かたまった。
よっぽど予想外のものだったのか、口をぱくぱく動かしながらも声にならない。
ふふっ。
私は、動きが止まった紬さんの体をそっと離すと、私を見つめる紬さんと視線を合わせた。
「もういいよ。私のことを、みんなで守ろうとしてくれたんでしょ?」
「あ、ああ。そうだ、みんなが瑠依のことを大切に思ってるんだ。
瑠依のお父さんの事故で、後継者の座を狙う常務の本気がわかった時、瑠依だけでも葉月の家から切り離していてよかったって、誰もが思ったはずだ」
「そうか……。お父さんがいなくなったら、有力な後継者はいなくなるから……常務にもチャンスがあるもんね。
お父さんにその気はないのに、かわいそう……」
「かわいそう……だけど、命に別状はなかったし、瑠依が事故で大けがをさせられるよりお父さんもほっとしているはずだ」
「……そうかな。そう……まあ、彩也子さんもついているしね」
「だな」

