けれど。
「紬くん、いい顔していただろ?男前で背も高いし頭もいいんだぞ?瑠依のタイプだと思ったんだけどなあ」
「な、何をいきなり……」
にやりと笑ったおじい様は、口ごもる私を強気で攻めるように顔を近づける。
おじい様の言葉に気持ちを揺らさないと決めていたのに、思いがけない言葉を聞かされて、どきりとした。
私のタイプだと、突然言われても、困る。
「いや、瑠依がこれまで付き合っていた男もなかなか男前が多かったが、紬くんも負けていないだろ?会社の女の子からも人気があると聞くぞ?まあ、将来は社長だからな、社長夫人を狙う女の子たちのターゲットになっているんだろうけどな」
ふむふむ、とおじい様は頷く。
会社の女の子から人気があるどころか、お見合いの席に、女性が飛び入り参加して大騒ぎしていたんですけど?
あの綺麗な女性はきっと紬さんの恋人だろう。
豊かな胸元を強調した服と自分をちゃんとわかっているメイクは同性の私から見ても彼女に似合っていた。
紬さんへの迫り方は半端なものではなくて、彼女の意志の強さも露わだった。
きっと、紬さんの事が好きでたまらないんだろう。
そうでなければ、わざわざお見合いの席に乗り込んでくるなんてこと、しないはずだ。

