理美さんのことを話す紬さんの表情はずっと硬くて、できれば話したくないんだろうなと簡単にわかる。
今聞かされた幾つかの事情を考えれば、その気持ちもわからないでもないし、紬さんの気持ちを尊重したい気持ちも確かにある。
けれど、あのお見合いの日。
普通ではない私と理美さんとの出会い方がやけに強烈な印象を残していて、どうしても彼女のことが知りたかった。
紬さんの言葉からは、理美さんは単なるいとこで紬さんとはなんの関係もないとわかったけれど、何かをはぐらかされたようにも思えた。
理美さんとは色恋の関係ではないにしても、単純に身内だと言って流せる以外のものがあることが、言葉の端々に見え隠れしていた。
それに、一番不可解なのは、修さんのことだ。
「理美さんは、修さんのことが、好き、なんだよね? あ、弟としてではなく、男性として」
そっと視線を上げて紬さんに問う。

