冷徹御曹司は政略妻の初めてを奪う




私はその言葉に照れながら、どう答えていいのかと何度か瞬きを繰り返す。

すると、にやりと口元を上げた紬さんが、くつくつと笑いながら私の顔を覗き込んだ。

最近何度も経験している近すぎる距離感に、やはりいつものように体を熱くしながら見つめ返すと。

「瑠依が俺を包んでくれる瞬間は、最高だぞ? 今夜もこのまま包んでくれるんだろ?」

何か含みのある声が私の耳元に落とされた。

「包むって?」

「ん? そのままの意味。瑠依の体で俺の熱いものを優しく包み込んで……」

「や、やーっ。何を言ってるのよ、包むだなんてあからさま過ぎる」

私は再び紬さんの口元を手で押さえて大声を上げた。

包み込むって、やっぱり……私が想像したことに違いない。